【履歴書の特技欄】書くことがない人必見!採用担当が教える書き方と例文
ライター
田中美咲(人事コンサルタント)
大手企業の人事部門で15年以上のキャリアを持つ。新卒採用から中途採用まで幅広い採用業務を経験し、現在は人事コンサルタントとして企業の採用戦略立案や面接官トレーニングを手がける。特に、応募者の潜在能力を見抜く面接技法に定評がある。
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アプリを詳しく見てみる📋 こんな方におすすめ
- ✅ 履歴書の特技欄に何を書けばいいか分からない方
- ✅ 自分には特技がないと悩んでいる就活生・転職者
- ✅ 自己分析を通じて隠れた才能を見つけたい方
- ✅ 履歴書の特技欄の効果的な書き方を知りたい方
- ✅ 面接で「特技は何ですか?」と聞かれた時の答え方を知りたい方
履歴書に「特技」を書く欄を見て、「私には書けるものがない…」と悩んでいませんか?ご安心ください!この記事では、特技がないと感じているあなたでも、自信を持って自己PRできるようになるための具体的な方法を解説します。自己分析を通して隠れた才能を見つけ、あなたの魅力を最大限に引き出す方法を伝授します。
なぜ「特技がない」と感じるのか? 原因を分析

「特技がない」と感じてしまうのは、決してあなただけではありません。多くの方が同じように感じています。その背景には、特技に対する一般的な誤解や、自分自身の強みを正しく認識できていないという原因が隠されています。
まず、私たちは「特技」と聞くと、スポーツで全国大会に出場したり、楽器をプロ級に演奏したり、絵画で受賞歴があるなど、非常に高いレベルのスキルをイメージしがちです。しかし、これは特技の定義を狭く捉えすぎています。
また、日常生活の中で当たり前のようにこなしていることや、人から褒められた経験があっても、「こんなことは特技とは言えない」と過小評価してしまう傾向もあります。例えば、整理整頓が得意、聞き上手、どんな人とでもすぐに打ち解けられる、といったことも立派な特技になり得ます。
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特技がないと感じる主な原因は、(1)特技の定義を狭く捉えすぎている、(2)自己分析が不足している、の2点です。大切なのは、「特技」の定義を広げ、あなたの個性や経験の中に隠された魅力を再発見することです。
特技の定義を狭く捉えすぎている: 「特別な才能や技術」という固定観念に囚われ、趣味の延長や日常的なスキルを除外してしまっているケースです。
自己分析が不足している: 自分自身の強みや得意なこと、人から評価された経験などを深く掘り下げて考えていないため、アピールできる点に気づけていない状態です。
大切なのは、「特技」の定義を広げ、あなたの個性や経験の中に隠された魅力を再発見することです。この後、具体的な方法を通して、あなたの「隠れた特技」を見つけていきましょう。
特技がない場合の3つの対処法

特技がないと感じる場合でも、諦める必要はありません。実は、あなたの日常の中に、履歴書に書ける魅力的な「特技」が隠されていることがよくあります。ここでは、特技を見つけるための具体的な3つのアプローチをご紹介します。
1. 趣味や興味関心から見つける
日頃から楽しんでいる趣味や、思わず時間を忘れて没頭してしまうような興味関心事も、立派な特技に繋がり得ます。例えば、ゲームを徹底的にやり込む中で培われた「分析力」や「戦略的思考」、読書で得た「幅広い知識」や「情報収集力」、SNSでの発信活動から生まれた「情報編集力」や「コミュニティ形成力」などが挙げられます。これらは単なる遊びではなく、工夫次第で仕事に活かせるスキルとしてアピールできます。大切なのは、ただ「好き」なだけでなく、その活動を通して何を学び、どんな力を身につけたかを具体的に説明することです。
2. 過去の経験を振り返る
これまでの人生で経験したこと、例えば仕事での成功体験、プライベートで困難を乗り越えたエピソード、あるいは人から感謝された出来事などを振り返ってみましょう。その中で、あなたがどのような役割を担い、どんな行動を取り、どのような結果を出したのかを深掘りします。例えば、「チームで目標達成のために地道なデータ入力作業を継続した」経験は「継続力」や「正確性」に、「友人の相談に乗って解決策を一緒に考えた」経験は「傾聴力」や「問題解決能力」に繋がります。これらの経験を通じて培われたスキルや特性こそが、あなたの隠れた特技となり得ます。
3. 性格や強みをアピールする
「特技」というと何か特別なスキルを想像しがちですが、「真面目さ」「継続力」「協調性」「探究心」「計画性」といった性格的な特徴や強みも、十分に特技としてアピールできます。ただし、単に「私は真面目です」と書くだけでは説得力に欠けます。重要なのは、その性格や強みが、具体的な行動やエピソードとどのように結びついているかを説明することです。例えば、「真面目さ」をアピールするなら「与えられた仕事はどんな些細なことでも期日までに完璧にこなすことを心がけています」といった具体的な行動を添えましょう。自己分析を通じて自分の強みを明確にし、それを裏付けるエピソードを添えることで、あなたの人間性や仕事への姿勢を効果的に伝えることができます。
☑️
- ✓ 趣味や興味関心から仕事に活かせるスキルを考える
- ✓ 過去の経験を振り返り、培われた能力を明確にする
- ✓ 性格や強みを具体的なエピソードと結びつける
履歴書の特技欄、具体的な書き方と例文

自己分析で見つけた「特技」を履歴書に書く際は、単に羅列するだけでなく、それが仕事でどのように役立つのかを具体的に伝えることが重要です。ここでは、特技の種類に応じた具体的な書き方と例文を紹介します。
例文1:趣味をアピールする場合
趣味を特技としてアピールする際は、単なる「好き」という感情だけでなく、その活動を通して培われたスキルや経験、仕事への関連性を示すことがポイントです。
「私の特技は、休日に登山をすることです。計画を立てて準備を進める計画性や、予期せぬ天候の変化にも対応する応用力が身につきました。また、チームで登る際は、メンバーの体調やペースを考慮しながら励まし合うことで、目標達成に向けたチームワークの重要性を学びました。この経験で培った計画力と協調性は、貴社でのプロジェクト推進において貢献できると考えております。」
例文2:経験をアピールする場合
過去の経験から見出した特技は、具体的なエピソードを交えることで説得力が増します。その経験が業務にどう活かせるかを明確に伝えましょう。
「私の特技は、情報収集と分析です。前職では、市場調査の担当として、膨大なデータから顧客ニーズや競合他社の動向を正確に把握し、新しいサービス提案に繋げてきました。特に、インターネット上の情報を効率的に収集し、多角的に分析する能力には自信があります。この特技を活かし、貴社における市場開拓やサービス改善に貢献したいと考えております。」
例文3:性格的特徴をアピールする場合
自身の性格や強みを特技として表現する場合も、具体的なエピソードを交えることが重要です。「私は〇〇です」と述べるだけでなく、「〇〇であるため、△△という成果を出せます」という形でアピールしましょう。
「私の特技は、どんな状況でも前向きに課題に取り組むことです。学生時代のアルバイトで、クレーム対応に追われた際も、お客様の立場に立って傾聴し、解決策を粘り強く提案することで、最終的には感謝の言葉をいただくことができました。この経験から、困難な状況でも冷静さを保ち、ポジティブな姿勢で解決策を探る能力が培われました。貴社においても、困難な課題に直面した際に、持ち前の前向きさと粘り強さで貢献いたします。」
面接で「特技は何ですか?」と聞かれたら?

履歴書に特技を記載した場合でも、記載しなかった場合でも、面接で「あなたの特技は何ですか?」と質問される可能性は十分にあります。この質問は、単にあなたの趣味やスキルを知りたいだけでなく、あなたの人間性やストレス耐性、課題解決能力などを見極める意図も含まれています。
特技を記載した場合は、その特技を通じて得られた学びや経験、仕事への活かし方を具体的に説明できるように準備しておきましょう。例えば、「私の特技はフットサルです。チームで目標を達成するために、個々の役割を理解し、連携を強化する重要性を学びました。これは、貴社でのプロジェクトにおいても、チームメンバーと協力して目標達成に貢献できると考えております」といったように、仕事への関連性を意識して話すと良いでしょう。
⚠️
もし特技がないと感じている場合でも、正直に「特にこれといった特技はありません」と答えるのは避けるべきです。代わりに、あなたの個性や強みをアピールする切り口で答えるようにしましょう。
「特技と呼べるほどではないかもしれませんが、〇〇が得意です。」
例:「特技と呼べるほどではないかもしれませんが、地道な作業を粘り強く続けることが得意です。前職では、データ入力作業で入力ミスをゼロに抑えるために、毎日ダブルチェックを徹底していました。」
「学生時代や前職で、〇〇に熱中していました。」
例:「学生時代は〇〇のボランティア活動に熱中し、多くの人と協力して目標を達成することにやりがいを感じていました。この経験で培った協調性は、貴社での業務でも活かせると考えております。」
「周りからは〇〇な人だとよく言われます。」
例:「周りからは、どんな状況でも冷静に判断し、問題解決に向けて取り組むタイプだとよく言われます。チーム内でトラブルが発生した際も、まずは状況を整理し、メンバーと協力して最善策を検討するようにしています。」
大切なのは、質問の意図を理解し、あなたの人間性や仕事に活かせる強みをアピールすることです。特技の有無に関わらず、ポジティブな姿勢で質問に答えることを心がけましょう。
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まとめ
履歴書の特技欄に何を書けばいいか分からず、悩んでいた方も多いのではないでしょうか。しかし、この記事を通して、特技は必ずしも特別な能力である必要はなく、日々の生活の中にある趣味や経験、そしてあなたの性格そのものが立派なアピールポイントになることをご理解いただけたかと思います。
採用担当者は、あなたの「特技」そのものよりも、そこから見えてくるあなたの人間性や仕事への姿勢、企業文化とのマッチング度を見ています。自己分析を深め、自分自身の強みや魅力を再発見できたなら、それこそが大きな一歩です。
「特技がない」と感じていた方も、きっとこの記事を読み終える頃には、自信を持って履歴書を作成し、面接に臨む準備ができたはずです。あなたの持つ独自の魅力は、必ずどこかの企業で必要とされています。自信を持って、あなたの「隠れた才能」をアピールしてください。